FXの取引画面でレートとチャートを見ながら、「95.555円!ここで買おう」とすかさずクリックしてところ、クリックした瞬間は確かに95.555円だったのに、実際に約定して買ったレートは95.565円だったりすることがあります。
これは単純な時差ではなく、意図したレートと約定したレートに差が発生する「スリッページ」と呼ばれる現象です。たまにある「レートが2銭もすべった!」とはスリッページが起こっている状態を指します。
指値注文ではその値段でしか売買できないので、スリッページは起きません。スリッページが起こるのは成行注文です。成行注文が約定するフローは下記のようになっています。
1 インターバンク(銀行間市場)から為替レートをFX会社が受信します
2 FX会社が私たちのパソコンに最新レートを配信します
3 私たちはそのレートを見て成行注文を出します
4 FX会社が発注時のレートと注文時のレートを比較します
5 比較して誤差が少なければ約定します
インターバンク、FX会社、私たちのパソコンを経由して、また戻っていくまでにタイムラグが発生しますので、当然レートにも差が出てきます。
ただ、この誤差が大きいと損失を被りかねません。そのため、誤差の範囲は「2銭くらいまでなら約定してもOK!」といったように私たちが設定できます。
スリッページで価格がスベっても、「思ったより安く買えて良かった」と得をする場合があります。それでも、自分が意図した価格で買えることが望ましいでしょう。
例えば、2009年11月時点のサイバーエージェントFXの統計情報をみると、全約定の93.9%はスリッページ発生なしでした。2.95%は有利な約定、3.36%は不利な約定となっています。リアルタイム注文の約定スピードが0.1秒、待たせても0.2秒ですので、スリッページは1銭程度に収まります。
それでも米雇用統計のようにインパクトが大きい経済指標が発表される際は、価格の変動が大きく、スリッページが発生しやすくなります。
高性能なデータベースサーバーやシステムの多重化によるシステム構築を行っていれば、スリッページを含め、高品質な約定率を誇れますが、実際に各FX会社のシステムのスペックを比較するのはなかなか難しいです。
それでも「スリッページが発生しにくい!」と定評があるFX会社には、FXOnline Japan、マネーパートナーズ、ひまわり証券、セントラル短資FXなどが挙げられますし、外為オンラインや外為どっとコムも高機能システムで約定力が高いです。
ただし、スリッページは1~2銭の価格差がたまに起こる現象です。為替レートの変動に比べれば小さな現象ですので、初心者はそこまでスリッページを考慮する必要はありません。短時間のスキャルピングをすると決まったら検討してみましょう。
FXノート
外貨預金や株式投資と比較