外国の通貨を交換する際は、取引が成立してから2営業日後に現金の受け渡しが行われます。お金を用意する準備期間として、若干の猶予日が設けられています。
通常であれば、FXとは決済日も取引成立日から2営業日後となりますが、このルールを厳密に守りすぎてしまうとFXでは困ったことになります。
レバレッジで2倍、5倍、10倍と証拠金を元手に、大量の外貨を取引しているので、決済されると現金をFX会社が肩代わりしないといけません。
レバレッジで膨れ上がった金額を準備できるほどFX会社は元より、銀行や証券会社の資金は潤沢ではないのですし、そもそも決済する必要性もありません。
FXとは為替収益やスワップポイントで利益を得るのが目的ですから、2営業日後に決済してしまうと、レバレッジで増えた金額分を損するリスクが生じてしまいます。
そこで考案されたのが決済日を先送りする方法です。この先送りする行為を「ロールオーバー」といい、この仕組みを「ロールオーバー方式」と呼んでいます。
ロールオーバーとは未決済の契約数を意味する「建玉」において、資金の移動をすることなく、反対売買をしたときに差金決済が行われる仕組みです。
例えば、4月1日に米ドル/円を「1ドル=100円」で1万ドル買う取引をしました。決済日は4月1日の2営業日後の4月3日です。
4月1日に買った分と同額のドルを4月2日付で売り、すぐに同額のドルを買う取引を行います。そうすれば、次の決済日は4月2日の2営業日後の4月4日になります。
このロールオーバーを何度も繰り返して、自分が売りたいときまで決済を先延ばしし続けることができます。
ロールオーバーした時点では売買が成立しているため、為替に応じた金額と金利差の清算を行います。全額決済ではなく、差額分だけを清算するので、まとまった現金を送る必要もありません。
ちなみに先送りする決済日は2日後ではなく、2営業日後になります。取引日が月曜日なら決済日は水曜日ですが、火曜日にロールオーバーすれば決済日が木曜日に変わります。
取引日が水曜日ならは決済日は金曜日ですが、木曜日にロールオーバーすれば決済日は土曜日ではなく、休み明けの月曜日に持ち越されるわけです。
金融機関が土日に休みの国であれば日本と同じ感覚ですが、金融機関の休業日は各国ごとに異なるので、決済日が行われる日時にはズレが生じます。
維持率とは資産のバランス
証拠金とは外貨購入の担保